ダムの底に沈む前に訪れた徳山村と冠山峠(2003年)

ダム巡り

こんにちは、そるふ♪です。

 

かなり昔に、自分の旧ウェブサイトで掲載していた内容ですが、

サーバのデータ整理をしていた時に、

「ダムの底に沈む前の徳山村を訪れた時のことを書いたページ」

のデータが見つかったので、紹介させていただきます。

 

なんだかとても懐かしいです。

 

このころ私は無職で、かなり時間を持て余していた時期で、

暇さえあれば、酷道をドライブしておりました。

 

なんだか

「部屋の片づけをしていたら思い出の品が見つかって、片付けがはかどらない」

感覚に似ていますが、

偶然にも、このデータを見つけて懐かしい気分になったので、その時の記事を

リライトしてみました。

 

ダムの底に沈む村

行き先:岐阜県藤橋村(旧徳山村)  撮影日:2003/08/13

~内容~

ある日、何気なく道路地図を見ていて、
「この道、国道ってことになっとるけど、ホントに通れるんかい!?」
と疑問を持ったのがきっかけで、国道417号線を岐阜県から福井県方面へ

ドライブしてみました(笑)。

 

岐阜県大垣市と福井県河野村を結んでいるこの国道417号線はは、岐阜県と
福井県の県境あたりで、途中林道になってはいるが、一応つながってるわけだから、行け
ないことはないだろうと思い、チャレンジしてみました。

国道417号線は、あと数年後にダムの底に沈むであろう、旧徳山村地区を通っています。

 

国道417号線は、大垣方面から藤橋城までしか行ったことがありませんでしたが、

今回は、初めてさらに奥へ進んでみることにしました。

途中で、いくつかのトンネルを越えると、

ちょうど、2つ目のトンネルを越えたあたりで、

展望台から、現在建設中の「徳山ダム」の建設現場が見えました。

しばらく行くと、国道417号線は、徳山ダム建設用の付け替え道路となります。

ここから先は、長い下り坂になっていました。

写真は、山の上から見えた、旧徳山村の繁華街(?)となる地区です。

真ん中にポツリと見える建物は、旧徳山小学校跡です。
ここも、いずれはダムの底に沈むこととなります。

 

旧徳山小学校付近

 

国道417号線付け替え道路を下まで降りてみました。

ここを右折すると国道417号線福井県池田町方面。

まっすぐ行くと、藤橋村(旧徳山村)戸入方面。

 

先ほどの三叉路を右に曲がると、橋があり、それを渡ると突き当たります。

突き当りを右へ行くと「県道藤橋根尾線」となっていますが

工事のため通行止めになっていました。

左へ行くと国道417号線で、この位置から右手に、かつての徳山小学校が見えます。
小学校の手前に、1軒だけ家があり、農作物を作ったり、洗濯物が干してありました。
ダム建設によって、移住を余儀なくされた元徳山村民が、この季節の間だけ、戻ってきて生活しているようです。

 

意を決して、廃校となった学校へ行ってみることに。

手付かずのままなので、草木がのび放題。
校舎の時計は6時30分あたりを指したまま、動かない。
ここだけ、ゆっくりと時間だけが過ぎていってるようです。

正面玄関

 

廊下

 

教室1

 

教室2

黒板に「徳山しずまないでくれ」の文字。

これがなぜか、すごく悲しさを感じさせます。

訪れた日付と書置き、落書きだらけの看板。

自分以外にも、この廃屋の校舎に訪れている人が何人かいるようです。

かつて村にパチンコ屋なるものがあったのだろうか。
さびしく看板だけが残っています。

 

徳山村だったころの看板。

 

徳山村をモチーフにした映画「ふるさと」。

 

冠山峠まで

 

徳山小学校付近の標識。

 

「福井県池田 37km (林道経由)」となっています。

ここから先は、道幅が非常に狭くなっていて、対向車が来ると、すれ違うのが非常に困難です。

また、カーブでの見通しが非常に悪く、ミラーも少ないため、正面衝突を起こさないよう、速度には十分注意して進まないといけないです。
幸いこの日は、お盆休みということもあって、工事関係車両とすれ違うことは少なかったが、福井県側から一般の乗用車と、何台かすれ違いました。

 

旧徳山村塚あたりかな(?)


小学校付近からここまで来るのになかなか距離があったのですが、これ以降、冠山峠(岐阜と福井の県境)までは、とてつもなく距離がありました。

この道を、対向車に注意しながらずっと進むと、そのうち、延々と続く上り坂となる。上り坂に差しかかる付近で、キャンプをしている集団を発見。

「なにも、こんな人里離れたところでやらんでも・・・」

と思いつつ、坂を上っていきました。

 

なんせここまで山間に来ると、携帯電話の電波すら届きません。

坂はそれほど急ではなかったけど、道幅は相変わらず狭く、カーブの見通しも悪いし、おまけ

に、土砂崩れの後なのか、路面に石がゴロゴロしています。

しばらく進むと、道が左右に分かれるところに出ます。
右へ行くと、林道冠山線で、冠山へ。左へ行くと、林道塚線で、高倉峠(こうくらとうげ)へ行く道です。

今回は、冠山へ行きます。




この間、かなりの距離がありました。


林道冠山線を、時間にしておよそ20分くらい走っただろうか。

とにかく、上り坂に入ってから、ここまでくるのは非常に遠く感じました。
林道冠山線に入ってからは、道幅が多少広くはなったが、ここもやはり、対向車、カーブでの見通しには注意が必要です。

というよりも、道は、山肌に作られていて、山の反対側は、すぐ崖になっています。

ガードレールはいっさい無く、落ちたら死ぬのは確実です。

ここで、福井ナンバーの乗用車1台とすれ違います。

下の写真が冠山です。

てっぺんが冠のような形をしています。
(天候が悪く、霧がかかっていたため、あまり綺麗に見えなかったのが残念)

冠山峠の石碑。


この地点で、標高1050mくらいかな。

ここが岐阜県と福井県の県境となる峠です。
ここから、冠山(標高1257m)への登山道となっています。

車から降りて外へ出てみると、平野部よりも気温がずいぶんと涼しく感じられました。

あたりは、登山に来ていると思われる車が1台止まっていましたが、シーンと静まりかえっ

て、とても静かだった。

 

峠にある看板(岐阜県藤橋村側より)

 

峠にある看板(福井県池田町側より)

 

まとめ

当初は、冠山峠から福井県池田町側を抜けて、峠を下っていくつもりでしたが、
だんだん霧が出てきて、視界も悪くなってきたので、そのまま来た道を引き返しました。
でも、国道417号線で、岐阜県から福井県へ抜けることが出来るのを確認できました。

 

単なる「ドライブがてら」で来れるような場所じゃないと思います。
特に、旧徳山村塚集落跡~冠山峠の登り道は、細心の注意を払いながら、なおかつ、
長い長い山道を登っていくので、かなりへヴィです。神経も使い、疲れます。

 

注意点としては、

・天候がくもり、雨または、山に雲がかかっているときは、絶対行かない。
(林道に間違いなく霧がかかっている。一寸先も見えないので非常に危険)

・車の点検は充分にしておき、ガソリンは満タンにしておく。タイヤ等もチェック。
(もしトラブルが起こっても、携帯電話も電波が届かず使えない。助けを呼ぶのが難しい)

・スピードの出しすぎに注意し、見通しの悪いカーブでは、必ず徐行する。
(ホントに狭い悪路を通るので、死にたくなければ注意すること)

・冬は絶対に行かない。
(というより、その時期は通行止めになってるので、行くことは出来ないが・・・)

以上のようなことに注意しておかなければならないです。

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